動画配信サービスについて、その動向や新サービスの見通しを考える
2015年の転換期以降、動画配信サービスの利用者はますます拡大し、サービスを提供する会社も増えて競争も激化しています。支払方式も携帯のキャリア決済など若者でも利用しやすいものが用意され、定額見放題の登場で番組ごとの都度払いの煩わしさがなくなりました。
コンテンツも国内、海外の映画やドラマだけでなく、アニメ、音楽、スポーツ番組などさらに充実してきています。テレビ局の動画配信サービスでも、自社制作にこだわらず人気コンテンツの配信が行われるようになりました。
定額見放題の支払い方式が導入されたことで、豊富にコンテンツがある動画配信を安く視聴できることから、若者の利用が急増したことがきっかけとなり、2018年の利用者は1,490万人に到達したと考えられます。
10代~20代の若者世代のうち67%が動画をスマホから視聴することがアンケートからわかっています。このことから、スマホを生活の一部として利用している若者にとって、動画配信アプリはとても便利なものとして受け入れられていることがわかりますね。学割価格で視聴できるサービスも登場したことで、若者世代がよりリーズナブルに利用できるようになったことも効果的だったようです。
また、オンデマンド独自のコンテンツでは、若者世代に人気のアイドルを起用したバラエティ番組や最新のライブ映像を視聴できる音楽番組など様々なジャンルの「楽しい」、「面白い」というニーズを満たしてくれるものが次々と配信されるようになり、スマホで手軽に視聴できる動画配信サービスの人気コンテンツが学校や職場で話題になることも増えていきました。
若者が購入しやすいリーズナブルな価格で利用できる動画配信サービスは、テレビで視聴する習慣のない彼らにとって利用しやすいものとして定着するようになったと言えます。
有料動画配信サービスに関するアンケート調査の結果によると、最も人気のコンテンツは映画です。かつてはレンタルビデオ店をよく利用していたような映画好きにとって、定額制のオンデマンドサービスはとても経済的である上に借りたり返したりの手間がかからないことが、映画好きがオンデマンドサービスに流れた理由のひとつではないでしょうか。また、レンタルビデオ店よりも観たいコンテンツが豊富に揃っていることも大きな魅力ですね。
利用されている主なコンテンツは海外映画が49%、次に国内映画が44%ですが、ドラマは常に一定の人気があり、海外ドラマは39%、国内ドラマも29%と比較的多くの利用者を確保しています。
アニメはオンデマンドサービスの当初から人気があったことからも根強い人気を維持しており、34%と国内ドラマを超える勢いです。また、映画やドラマに比べると少ないように感じますが、音楽ビデオなどの利用率は18%、趣味とエンタメは17%、スポーツが13%というように、コアなファン層から支持されやすいコンテンツもオンデマンドサービスの人気を左右する重要な要素だと考えられます。
オンデマンドサービスは、各会社の商品によって料金や利用できるコンテンツ数が違います。映画やアニメ、スポーツ、音楽など、自分にあったプランを比較検討して楽しんでみてください。
※参考:ICT総研「2015年有料動画配信サービス利用動向に関する調査」